
仕入先ごとにバラバラな帳票から測定値を自動抽出し、月130時間の転記作業を5分の1にしました。
従業員約300名の自動車部品二次サプライヤーです。仕入先62社から納品のたびに検査成績書がPDFやFAXで届き、寸法10〜30項目に硬度・引張強さ・めっき膜厚が続く内容を、品質管理台帳のExcelへ転記していました。1件約40分、月200件です。 品質保証部門は5名いますが、書式を読み解いて転記できるのは実質2名でした。書式ごとの「どこに何が書いてあるか」が2名の頭の中にしかなく、1名が休むと処理量が半減します。 納品が集中する月末月初は転記が3〜4日分滞留し、その間に顧客からロット照会が来ると未転記のPDFの山を探すことになります。IATF監査前には台帳整備のための休日出勤も発生していました。
帳票を「表領域」「備考欄」「図中注記」に分類し、記載場所ごとに最適な処理へ振り分けます。これによりテンプレート登録ゼロで約80書式に対応しました。
「3.02は外径の実測値、規格3.0±0.05、判定OK」という構造まで組み立てます。単位や記号の表記ゆれもこの段階で正規化します。
読み取り結果と元PDFを左右に並べ、項目をクリックするとPDF側の該当箇所がハイライトされます。上から順に答え合わせをするだけで1件数分です。
AIの読み取り結果と修正後データの差分から、仕入先別・書式別に精度を記録します。導入3カ月で低精度の2書式を特定しました。
1件40分が約7分となり、月130時間超が約25時間になりました。月末の滞留3〜4日分が解消し、台帳は常に当日分まで更新されています。
PDFの山を探して半日かけていたロット照会の調査が、台帳検索で数分になりました。監査前の休日出勤も不要になっています。
読み取り結果の確認には書式の知識が不要です。これまで転記できなかった3名も作業を分担できるようになりました。
PDFを案件フォルダへ一括アップロードすると、傾き補正とノイズ除去の前処理後、レイアウト解析で領域を分類します。領域ごとにOCRを適用し、LLMが品名・ロット番号・検査項目・規格値・実測値・判定を1レコードに構造化。規格値との照合と桁チェックを経て、担当者が確認画面で修正し、台帳形式で出力します。
20週
フェーズ1(PoC)要件定義3週+開発9週、フェーズ2(本開発)要件定義〜検収で約8週
820万円
フェーズ1 400万円+フェーズ2 約420万円(税抜)。運用コストは月200件処理で月数千円規模