
盤面画像・試聴結果・返品理由を横断し、査定者ごとの評価差が生まれる条件を分析。盤質グレードの標準化を支援しました。
中古レコードの査定では、ジャケットや付属品の状態とは別に、レコード盤そのものの状態をグレード化する必要があります。ところが、盤面に細かなスレがあっても再生音にはほとんど影響しないケースがある一方、目立たない傷でも特定箇所でノイズや針飛びが出ることがあります。 そのため現場では、照明下での盤面確認、試聴、過去の経験を組み合わせて「美品」「良好」「並品」などのグレードを決定していました。しかし、査定者によって傷の見方やノイズの許容範囲が異なり、同じ状態のレコードでも評価が分かれることがありました。 さらに、販売後に「説明よりノイズが多い」「針飛びがある」といった返品が発生しても、当時の盤面画像や試聴結果、査定者の判断理由が十分に紐付いておらず、なぜ評価がずれたのかを後から分析しにくい状態でした。
買取・査定時に撮影した盤面画像と、試聴時に確認した周回ノイズ、クリックノイズ、針飛びなどの記録を同一商品IDに紐付けました。見た目の状態だけでなく、実際の再生結果まで分析対象にしました。
同程度の盤面状態や試聴結果に対して、査定者ごとにどのグレードを付けているかを比較。特定の傷形状やノイズ種類で判定が割れやすい傾向を抽出しました。
販売後の返品・問い合わせ理由を元の査定データへ紐付け、「盤面では見逃しやすいが返品につながりやすい状態」を分析できるようにしました。
AIが最終グレードを自動決定するのではなく、過去に判定差や返品が多かった条件に近い商品を要確認として抽出。人が確認すべき商品を絞り込む運用にしました。
どの傷・ノイズ・商品条件でグレード差が発生しやすいかを共有できるようになり、ベテランの判断基準を新人教育や査定ルールの見直しに活用できる状態になりました。
返品理由を査定時の画像・試聴記録まで遡って確認できるため、「何を見落としたのか」を次の査定基準へ反映できるようになりました。
全商品を二重査定するのではなく、評価が割れやすい条件に該当する商品だけを追加確認することで、査定速度を大きく落とさず品質を安定させる運用につなげました。
商品単位で盤面画像、試聴結果、査定グレード、査定者、返品結果を統合します。状態が近い商品の評価結果を比較し、査定者間でグレードが割れやすい条件や、返品につながりやすい盤面・再生特徴を分析。過去傾向に近い商品を要確認候補として抽出します。
4カ月
650万円