
経験の長い数名しかできなかった同時交換の提案を、現場端末で出せるようにしました。
従業員290名、工場向けの熱交換設備を製造しています。納入先は全国に約1,800台。保守サービスを自社で行っており、サービス員は22名です。 定期点検や故障対応で訪問した際、交換すべき部品はその場で判断します。このとき、もうすぐ寿命を迎える部品を一緒に交換しておけば、次の訪問を減らせます。顧客も設備を止める回数が減ります。 しかし実際にそうした提案ができていたのは、経験の長い数名だけでした。どの部品とどの部品が一緒に傷むかは、何年も現場を見ていないと分かりません。経験3年未満のサービス員は、依頼された部品だけを交換して戻ります。 結果として、同じ設備に3カ月以内に再訪問するケースが月に31件発生していました。1件あたりの移動と作業で半日を使います。サービス員の人手不足が続くなか、この重複を減らしたいという相談でした。
過去10年分の保守記録から、同じ訪問で交換された部品の組み合わせと、短期間で連続して交換された組み合わせを集計しました。ベテランの頭の中にあった情報は、実は記録に残っていました。
同じ部品でも、据付年数や運転時間、使っている環境で傷み方が違います。据付台帳の情報を合わせて、その設備に合った候補を出すようにしています。
候補と一緒に、過去に同じ組み合わせで何件交換があったかを表示します。顧客に追加の費用をお願いする以上、根拠なしでは話せないためです。
提案を採用したか、見送ったか、その理由は何かを端末で選んでもらいます。見送られた理由を集めて、候補の出し方を見直しています。
1件あたり半日を使っていた重複訪問が減り、同じ人数で対応できる設備台数が増えました。
提案は全件採用されるものではありません。予算の都合や、次回の定期点検まで持たせる判断で見送られるケースもあります。
経験3年未満のサービス員でも、過去にどういう交換がされてきたかを見ながら説明できるようになりました。
保守記録から、同じ訪問で一緒に交換された部品の組み合わせと、短期間で連続して交換された組み合わせを集計します。訪問先の設備について、据付年数と運転時間、今回交換予定の部品を照らし、同時に交換しておくべき候補を順位つけて現場端末に出します。採用の有無と理由を記録し、候補の基準に戻します。
5カ月
保守記録の整理5週、提案ロジックの検討と検証6週、現場端末側の実装5週、試行運用4週
720万円
要件定義・データ整理210万円+提案ロジック280万円+現場端末側の実装230万円(税抜)