
測定機の出力を顧客ごとの成績書の形に自動で変換し、確認と押印だけにしました。
従業員110名、半導体製造装置向けの精密部品を加工しています。出荷には検査成績書を添える契約になっており、月におよそ420件作成しています。 作成の手順はこうです。三次元測定機や真円度測定機から出てきたデータを、検査担当がUSBメモリで取り出し、顧客ごとの成績書の雛形にExcelで転記する。規格値と見比べて合否を入れ、押印してPDFにする。 1件あたり約25分。月420件で、検査担当3名のうち実質1名分の時間がこの作業に使われていました。 さらに、雛形は顧客ごとに違います。項目の並びも、小数点の桁数も、単位の書き方も違う。現在の取引先は19社で、雛形は合計で31種類ありました。転記先を間違えるミスも月に数件発生しています。
USBメモリでの取り出しをやめ、測定機から出たファイルを自動で取り込む形にしました。機種ごとに出力形式が違うため、この差を吸収する部分を作っています。
顧客ごとの雛形を、項目の並び、小数点の桁数、単位の書き方まで含めて登録します。31種類を初期登録し、以降は顧客側で追加できる形にしました。
規格値との照合は自動で行いますが、合否の最終確認は検査担当が画面で行います。規格外の値がある場合は、確認なしでは出力できない形にしています。
ロット番号で検索すれば、どの測定データからどの成績書が作られたかをたどれます。顧客からの問い合わせへの回答に使っています。
月420件で換算すると、月175時間から28時間になりました。検査担当は本来の測定作業に戻れています。
顧客ごとの雛形をシステム側で持つため、項目の並びや桁数を間違えることがなくなりました。
以前は雛形を作ると1日仕事でした。項目の対応を画面で指定するだけになり、新規取引先でも1時間程度で済んでいます。
測定機から出力されたファイルを自動で取り込み、機種ごとの形式の違いを吸収して検査項目と値を取り出します。ロット番号から取引先を特定し、登録された雛形に当てはめて項目の並びや桁数を揃えます。規格値と照合して合否を付け、検査担当が画面で確認したうえでPDFを出力します。
5カ月
測定機の出力形式と雛形の調査4週、取り込みと変換部分の開発6週、画面と出力の実装6週、並行運用4週
700万円
要件定義・雛形の調査180万円+取り込みと変換280万円+画面実装240万円(税抜)。新規取引先の雛形追加は顧客側で対応できます