
気づいたときには他社に切り替わっていた取引を、数字の変化で先に拾う形にしました。
従業員310名、工場で使う工具や消耗品を製造しています。販売先は全国の製造業で、定期的に発注をもらう取引先が420社あります。 営業は9名。単純に割ると47社を担当する計算で、定期的に訪問できるのは売上の上位3割ほどです。残りは発注が来たときに対応する形になっていました。 問題は、発注が止まってから気づくことです。半年発注がない取引先に連絡してみると、すでに他社に切り替わっている。この段階で戻すのは難しいというのが営業の実感でした。 兵候は手前に出ていました。月に1回だった発注が2カ月に1回になる、複数品目だった発注が1品目だけになる、といった変化です。ただし、420社分の発注履歴を目で追う作業は誰もやっていませんでした。
どの取引先も同じではありません。毎月発注する先と、元々半年に1回の先では意味が違います。過去3年の履歴からその取引先なりの間隔を出し、そこからのずれを見ています。
金額が維持されていても、買ってもらえる品目が減っていることがあります。一部の品目だけ他社に切り替えられている兵候です。
週に1回、営業の担当先だけを一覧で出します。連絡したか、しないなら理由は何かを記録するところまでを仕組みに入れています。
連絡した結果、単に発注時期がずれただけだったのか、本当に他社へ移っていたのかを記録し、抽出の基準に反映しています。
従来は半年前後経ってから気づくケースが多かったのに対し、現在は2カ月前後で一覧に上がってきます。
残りはすでに他社に移っていたか、先方の生産自体が減っていました。すべて戻せるわけではありません。
上位3割を回るだけだった訪問が、兵候のある先を優先する形に変わりました。営業9名の人数は変えていません。
取引先ごとに、過去3年の履歴から普段の発注間隔と品目構成を算出します。直近の状態がそれからどれだけ離れているかを見て、途切れそうな先を週次で抽出。営業の担当別に一覧として配信します。連絡後の結果を記録し、当たり外れを見て抽出の基準を見直します。
4カ月
データ整理と基準の検討5週、抽出部分の開発5週、画面実装4週、試行運用3週
540万円
要件定義・データ整理170万円+抽出部分200万円+画面実装170万円(税抜)