
香りの切替に伴う洗浄ロスを抑えながら、納期と設備制約を満たす製造順序を自動で算出しました。
香料工場では、同じ調合タンクや配管を使って、食品用、化粧品用、日用品用など多種多様な香料を製造します。製品ごとに原料や香調が異なるため、前の製品の香りが残らないよう、切替時には設備の洗浄が必要です。 問題は、すべての切替で同じ洗浄が必要なわけではないことでした。似た香調を続けて製造すれば簡易洗浄で済む一方、柑橘系から乳製品系、食品用から化粧品用など、組み合わせによっては分解洗浄や長時間のすすぎが必要になります。 さらに、納期、原料の入荷状況、タンク容量、製品ごとの対応設備、作業員の勤務時間まで考慮する必要があり、計画作成は一部の熟練者に集中していました。計画変更が入るたびに順序を組み直す必要があり、工場全体の稼働を左右する重要業務でありながら、再現性のある判断基準が存在していませんでした。
製品ごとの香調、主要原料、用途区分、残留リスクを整理し、製品間の切替負荷を評価。洗浄時間が短くなる組み合わせを優先しながら、品質基準を満たす順序を算出できるようにしました。
単純に洗浄回数だけを減らすのではなく、納期、製造所要時間、対応可能なタンク、原料準備、勤務時間などを同時に考慮。現場でそのまま使える計画を出力します。
特急品の追加、原料入荷の遅延、設備トラブルなどが発生した場合も、確定済みの工程を維持しながら残りの順序を再計算。計画担当者が一から組み直す負担を抑えました。
香りの切替負荷が高い製品同士が連続する計画を避けられるようになり、洗浄や乾燥に伴う設備停止を抑制。実際に製造できる時間を増やしました。
熟練者の頭の中にあった判断基準をデータとルールに落とし込み、担当者が変わっても一定品質の製造計画を作成できる体制を整えました。
急な受注や欠品、設備停止が起きても短時間で代替案を作成できるため、納期遅延を避けるための意思決定が早まりました。
製品間の切替負荷を評価し、納期遅延、洗浄時間、設備の空き時間が少なくなるよう製造順序を探索します。確定済み工程や現場ルールを固定条件として扱い、実行可能な候補のみを比較します。
5カ月
600万円