
ストップウォッチで測っていた標準時間を、普段の作業を撮った映像から出す形にしました。
従業員340名、自動車部品の組立を行っています。生産技術部は、新しい品番を立ち上げる際に工程ごとの標準時間を決めています。 決め方はストップウォッチです。担当者が現場に立ち、作業者の手元を見ながら時間を測る。同じ作業を10回測って平均を取ります。1工程あたり約90分、新規品番1つで合計で一週間強。 問題は2つありました。一つは、測られていると作業者のペースが変わること。普段より早くなるケースが多く、後から実績と合わないという声が出ます。 もう一つは、測定した後の見直しができないことです。作業手順を変えたときや、治具を改良したときに再測定したいのですが、そのたびに1工程90分がかかるため、実際には最初の数値を使い続けていました。
作業者の全身を撮るとプライバシーの問題が出ます。作業台の真上にカメラを固定し、手元と部品だけが写る範囲に限定しました。現場との合意はこの前提で取っています。
部品を取る、置く、工具を握る、といった区切りを映像から拾います。現場で使っている工程の区切りに合わせて、拾う単位を登録できる形にしています。
1回だけでは実態とずれます。一日分を通して拾い、作業者ごと・時間帯ごとのばらつきも含めて提示します。平均だけでは分からないことが見えます。
部品待ちや工具探しなど、作業が止まっている区間を別に集計します。標準時間に含めるかどうかは生産技術部が判断します。
普段の作業をそのまま撮った映像から出すため、測られていることによるペースの変化がなくなりました。
作業手順を変えたときや治具を改良したときに、すぐに効果を確かめられます。導入後1年で、再測定は78件行われています。
新規品番1つで一週間強かかっていた作業がなくなり、生産技術部は工程設計に時間を使えるようになりました。
作業台の映像から、部品を取る・置く・工具を握るといった動作の区切りを拾い、登録された工程の単位に合わせて時間を集計します。一日分を通して拾うため、作業者ごと・時間帯ごとのばらつきも出ます。部品待ちや工具探しなど作業が止まっている区間は別途集計し、標準時間への含め方は生産技術部が判断します。
6カ月
撮影環境の検証と要件定義5週、動作の区切り部分の開発9週、画面実装5週、現場での試行5週
880万円
要件定義・撮影検証210万円+動作の区切り部分440万円+画面実装230万円(税抜、カメラと取付治具の費用を含む)