
材料・積層・炉内温度の履歴から焼成後の反りを予測し、条件調整と品質安定化を支援。
セラミック基板は、グリーンシートの成形・積層後に焼成することで最終形状へ仕上げます。ところが、焼成時には材料収縮や層間の収縮差、炉内温度のばらつきが重なり、焼き上がった基板に反りが発生することがあります。 問題は、反りが焼成後の測定まで分からないことでした。規格を外れた場合は、そのロットの材料、積層圧、シート厚み、焼成プロファイルなどを担当者が一つずつ確認し、どこに原因があったのかを後追いで調査していました。 さらに、同じ設定値でも材料ロットや前工程のわずかな差で結果が変わるため、単純な閾値管理だけでは十分ではありませんでした。そこで、複数工程のデータを組み合わせて焼成後の反りを事前に予測し、焼成前に対処できる仕組みを構築しました。
材料ロット、グリーンシート厚み、積層枚数・圧力・保持時間、基板サイズ、炉内各ゾーンの温度履歴、過去の反り測定値をロット単位で紐付けました。
単純な良否判定ではなく、焼成後にどの程度の反りが出る可能性があるかを予測。規格境界に近いロットも事前に把握できるようにしました。
予測値とあわせて、通常ロットと比べて差が大きい入力条件を表示。材料、積層、焼成のどこを確認すべきか判断しやすくしました。
焼成後に取得した実測反り量を蓄積し、材料や製品構成の変化に合わせてモデルを継続的に更新できる構成にしました。
従来は焼成・測定後に初めて分かっていた反りリスクを、焼成前の段階で確認できるようになりました。
不良発生後に大量の履歴を探すのではなく、AIが示した要注意条件を中心に材料・積層・炉条件を事前確認できる運用へ変わりました。
担当者の感覚で判断していた『この材料ロットとこの積層条件は少し危ない』といった知見を、予測結果と実績データを通じて組織内で共有しやすくなりました。
各ロットの材料・積層・焼成データを統合し、過去の反り実績との関係を学習。製品条件ごとの差を考慮しながら、焼成前のロットについて反り量とリスクを予測します。
5カ月
900万円