
ショット数だけで決めていた金型の分解時期に、成形条件を加えて検証しました。
従業員140名、樹脂成形を行う会社です。成形機は16台、金型は自社保管と顧客支給を合わせて約340面あります。 金型は使ううちに摩耗し、スライド部のかじりやゲート部の欠けが出ます。放置すると成形不良につながり、最悪の場合は金型自体を損傷させます。 メンテナンスはショット数で管理していました。金型ごとに「何万ショットで分解清掃」と決め、達したら実施する方式です。ただ、同じショット数でも金型の痛み方は違いました。硬い材料を流す金型、成形サイクルが短い金型、高い型温で使う金型では進行が違います。 結果として、予定より早く不具合が出て編集を中断するケースが年に11件、逆にまだ使える金型を分解しているケースもありました。ショット数以外の情報を使えないかという相談でした。
成形機のログには、どの金型でどんな条件で何ショット打ったかが残っています。ショット数だけでなく、使った材料、型温、サイクルを一緒に数える形にしました。
340面を一度に見るのではなく、使用頻度の高い主要金型40面に絞って検証を始めました。分解記録が比較的揃っている金型です。
分解したときの摩耗の状態が、以前は自由記述でしか残っていませんでした。摩耗箇所と程度を選択で残す形に変え、検証の正解として使えるようにしています。
検知したときは、実際に分解して当たり外れを記録しました。不具合が出ないことをもって正しかったとは言えないためです。
検証期間の9件のうち5件で、分解予定を前倒しすべきという兵候を事前に拾えました。
残り4件は事前に分かりませんでした。うち2件は材料ロットの変更が重なっており、材料側の情報を含めない限り拾えないと判断しました。
当初は2年分の分解記録を使う予定でしたが、使える形で残っていたのは直近8カ月分でした。現在は記録の形式を揃えて蓄積を続けています。
成形機のログから、金型ごとに「どんな条件で何ショット打ったか」を集計します。硬い材料や高い型温のショットは重く数える形で、摩耗の進行度を見積もります。分解記録に残っている摩耗の実態と照らして見積もり方を調整し、分解を前倒しすべき金型を提示します。
6カ月
データの整理と要件定義5週、データ収集と分析16週、評価と4週
520万円
PoC一式 520万円(税抜)。本番導入は、2年分の分解記録が揃ってから別途見積もりとする取り決め