
修復前後の写真、使用材料、処置内容、指導者コメントを工程単位で整理し、技法と判断根拠を次世代へ残す。
文化財修復の実習では、対象物の状態を観察し、汚れの除去、剥落止め、補彩、支持体の補強など、状態に応じて細かな処置を積み重ねます。同じ種類の損傷でも、材質や劣化状態によって使う材料や処置方法が変わるため、作業そのものだけでなく「なぜその処置を選んだか」を残すことが重要です。 一方、実際の実習記録は、工程写真は共有フォルダ、使用材料は紙の記録票、指導者の助言は学生のノートなど、情報が分散しがちでした。修復後の完成状態は確認できても、途中でどの箇所に何を行い、どんな指摘を受けて方針を変えたのかを後から再現するには、複数の資料を一つずつ探す必要がありました。 特に実習人数が増えると、指導者が全員の作業経緯を記憶しておくことは難しくなります。そこで、実習中に生まれる画像・材料・作業・コメントを一つの工程履歴として残し、後から誰でも追える仕組みが求められていました。
撮影時刻や対象箇所、入力された作業内容をもとに、修復前調査、クリーニング、接着・補強、補彩、仕上げなどの工程へ写真を整理。単なる写真一覧ではなく、作業の流れとして確認できるようにしました。
和紙、接着剤、顔料、溶剤などの使用材料と濃度・使用箇所・処置方法を、対象写真と工程に紐付けて記録。後から「この箇所に何を使ったか」をすぐ追える構成にしました。
実習中の指摘や方針変更をコメントとして残し、該当工程へ紐付けます。「処置を中止した理由」「材料を変更した理由」なども履歴化し、完成結果だけでは分からない判断過程を残します。
対象物ごとに工程・写真・材料・コメントを時系列でまとめ、学生の振り返りや講評時に一画面で確認できるようにしました。
完成前後の写真だけではなく、途中で何を行い、どのような指導を受けたのかまで追えるようになり、実習記録の粒度が統一されました。
学生ごとのノートや共有フォルダを探し回らず、対象物の工程履歴を見れば作業状況と過去の指摘を確認できるようになりました。
似た損傷や処置を検索・比較しやすくなり、過去の実習事例を次の学生への説明材料や指導者間の知識共有に活用できる状態を整えました。
画像・時刻・作業記録を工程単位で整理し、対象箇所ごとに処置内容、材料、コメントを紐付けます。AIは記録内容を分類・要約し、実習の進行に沿った時系列履歴を生成します。
6カ月
850万円