
担当者の経験で選んでいた次の実験条件を、過去データから候補を出す形で検証しました。
従業員170名、工業用の接着剤とシール材を製造しています。顧客からの依頼に合わせて配合を調整する受託開発が中心で、開発部は9名です。 依頼は「現行品より硬化を早く、ただし接着強度は落とさないで」といった形で入ります。主剤と硬化剤、充填材、添加剤を何割で混ぜ、硬化条件をどうするかを試作して確かめます。 1回の試作と評価には3日かかります。これを繰り返し、目標を満たすまで平均28回。依頼から回答まで平均で4カ月かかっていました。 次の条件を選ぶのは担当者の経験です。この選び方は人によって差があり、ベテランは20回前後で到達するのに、経験の浅い担当者は40回を超えることもありました。過去の実験データは実験ノートとExcelに残っていますが、使われていませんでした。
過去の実験は実験ノートとExcelに分散していました。配合、硬化条件、評価結果を同じ形式に揃える作業に、全工数の約4割を使っています。
硬化時間と接着強度は、一方を良くするともう一方が落ちる関係にあります。どちらかを最大化するのではなく、両方の目標を同時に満たす範囲を探す形にしました。
候補を出すだけでなく、過去のどの実験を根拠にしているかを並べて表示します。理由の分からない候補は、現場では試されないためです。
候補を使ったか、別の条件にしたか、結果はどうだったかを記録します。この記録を次の候補に反映させています。
平均28回から17回へ。日数に換算すると、依頼から回答までが4カ月から2カ月半ほどになります。
過去に似た配合の実績がない領域では、候補の精度が下がります。この場合は従来と同じくらいの回数が必要でした。
候補と同時に「なぜその条件なのか」が表示されるため、経験の浅い担当者でも判断の筋道を追えるようになりました。
過去の実験記録を同じ形式に揃え、配合や硬化条件と評価結果の関係を学習します。今回の目標値を入れると、複数の要求を同時に満たしやすい条件を候補として順に提示。あわせて、根拠となった過去の実験を並べます。実際に試作した結果を入力すると、次の候補に反映されます。
6カ月
過去データのデジタル化7週、モデル構築と提案部分の開発8週、実際の案件での検証9週
680万円
PoC一式 680万円(税抜、過去実験データのデジタル化を含む)。対象製品群の拡大は別途見積もり