
80冊のカタログに書いてあることを、顧客が自分で引けるようにしました。
従業員1,900名、工業用ポンプやバルブを製造しています。国内の販売拠点は7か所、取扱品番は約4万です。 顧客からの問い合わせは、各拠点の技術サポート担当が受けています。月におよそ2,600件。内容を分類すると、仕様の確認、代替品番の問い合わせ、適合する流体の確認で約7割を占めます。 これらはカタログや技術資料に書かれている内容です。ただし、カタログは製品シリーズごとに別冊で、合計で約80冊。顧客はどの冊を見れば良いか分からず、電話したほうが早いと判断します。 サポート担当は7拠点で合計19名。電話は営業時間内に集中し、午前中はつながらないこともありました。電話がつながらなかったことを理由に市販品を選ばれるケースも、営業から報告されていました。
約4万品番の仕様は、カタログPDFの表と、別の品番マスタに分かれていました。両方を照らし、食い違いがある箇所を洗い出すところから始めています。
「この流体に使えますか」という質問には、材質と温度、圧力の組み合わせで答える必要があります。適合表を別途登録し、条件を照らして回答する形にしました。
回答と一緒に、根拠にしたカタログの冊名とページを表示します。選定を間違えれば設備の故障につながるため、回答文だけで決めさせない形にしています。
後継品番への置換や、特殊な条件での使用可否など、判断を伴う問い合わせは回答せず、担当へ回します。問い合わせ内容はそのまま引き継がれます。
減った分の大半は、仕様確認や代替品番の問い合わせです。サポート担当19名は、選定の相談やトラブル対応に時間を使えるようになりました。
顧客側の工場は交代勤務のところも多く、夜間や休日の問い合わせが一定数あります。これまでは翻営業日まで待っていた分です。
答えられなかった質問の一覧から、導入1年で67件の技術資料を新規作成・改訂しました。古いシリーズの資料不足が目立ちました。
カタログPDFと品番マスタを取り込み、食い違いを正したうえで検索の対象にします。質問が入ると、文章で答えられるものは資料を探して回答と出典ページを提示。条件の組み合わせで答えるものは適合表を照らして候補品番を提示します。選定の判断を伴う質問は回答せず、担当拠点へ引き継ぎます。
8カ月
資料の状態調査と要件定義6週、検索と回答部分の開発9週、画面実装6週、1拠点での試行6週、残り6拠点への展開5週
1380万円
要件定義・資料調査320万円+検索と回答部分480万円+画面実装320万円+横展開260万円(税抜)。運用費用は月数万円規模