
大型設備の搬入経路を仮想空間で再現し、通過可否や干渉箇所を据付前に確認。現地手戻りと計画変更を防ぎます。
大型工作機械、成形機、印刷機、変圧器などの重量物据付では、設備をトラックから降ろした後、工場内の所定位置まで安全に搬入する必要があります。ところが、現場で問題になるのは設備そのものの幅や高さだけではありません。 台車に載せた状態で角を曲がれるか、柱や既設配管に接触しないか、シャッターや扉の有効開口を通過できるか、床が設備と台車の集中荷重に耐えられるかなど、実際の搬入可否は多くの条件の組み合わせで決まります。 従来は現地調査時の寸法確認と担当者の経験をもとに搬入計画を作成していましたが、複雑な経路では図面上で成立していても、実際に台車を旋回させると後端が柱に当たる、といった問題が搬入当日に発覚することがありました。設備を入口まで運んだ後に搬入を止めれば、クレーンや作業員の再手配だけでなく、生産停止時間の延長にもつながります。
設備本体の幅・奥行き・高さだけでなく、輸送時の架台や台車、ジャッキアップ時の高さなど、実際の搬入時に必要な外形条件を登録。台車の車輪位置や最小旋回半径も含めて計算対象としました。
搬入口、通路、柱、壁、段差、既設設備、配管など搬入に影響する構造物を建屋図面から整理。経路上の有効幅・有効高さを区間ごとに設定し、設備とのクリアランスを確認できるようにしました。
直線区間だけでなく、90度コーナーや狭い交差部で設備の前端・後端がどのように振れるかをシミュレーション。通路幅だけでは分からない旋回時の接触候補を事前に抽出します。
設備重量、台車の接地点、床の許容条件を紐付け、重量面で要確認となる区間も可視化。干渉箇所については、手すりの一時撤去、養生、搬入口変更などの対策案を計画段階で比較できるようにしました。
設備が曲がれない、配管と干渉する、扉の有効開口が足りないといった問題を現場搬入前に把握できるようになり、当日にその場で対応方法を考えるケースを減らしました。
経験者が頭の中で確認していた旋回、クリアランス、床条件などをシミュレーション上の確認項目として共通化。担当者が変わっても同じ観点で搬入計画をレビューできる状態を整えました。
手すり・扉・配管カバーなどの一時撤去、床養生、台車変更といった対策を事前に洗い出せるため、設備搬入と周辺工事を含めた工程調整がしやすくなりました。
設備と搬送治具を一体の搬入モデルとして配置し、候補ルートに沿って移動・旋回を再現します。各地点で壁・柱・設備との最小クリアランス、旋回時の張り出し、通過高さ、床条件を照合し、成立しない区間や余裕の小さい区間を抽出します。
7カ月
700万円